■小泉純一郎元首相に対する公開質問状を送付■
●平成21年5月27日(水)●
【小泉純一郎元首相に対する公開質問状を送付】
五月二十七日、
小泉純一郎元首相に質問状をFAXにて送付しました。
拝啓 元内閣総理大臣 小泉純一郎 殿
四年前、貴殿の煽動的ともいうべきパフォーマンス戦略により、
総議席数の三分の二までを連立与党が占めるに至った現在の衆議院議員の任期もまもなく満了を迎えようとしている今日この頃、
かつて内閣総理大臣として『郵政民営化』という本懐を成し遂げ、
いまや今期限りでの議員引退を表明されている貴殿におかれては、さぞかし悠々自適の毎日を送られているものと推察奉る。
我々は日本の国益を守る立場から「小泉・竹中改革に重大な疑念を表明する」ものである貴殿らが唱えた社会構造改革の本質は
アメリカより要求されている「年次改革要望書」に忠実に従う構造改革でしかなく、
日本国の社会資本と営々と築いて来た国民の資産をアメリカに献上するためのものであり、
グローバリゼーーションへの身売り政策でしかない。
不良債権処理の名目で外資のハゲタカが日本企業を切り売りし
「儲からなければ引き上げる」という食い逃げ殺法によって国民のセーフティーネットはズタズタにされた。
その結果、金持ちは優遇されるものの急激な格差社会を到来させた罪は国家と国民を分断させる罪過と言わざるを得ない。
靖国神社への参拝にしても、先の大戦での戦没者へ心より哀悼の誠を捧げるというより
自己の政権運営の求心力を保つ意味と集票効果を狙っただけのパフォーマンスにしか過ぎない。
なぜなら、後継の首相が靖国参拝を怠り、哀悼の意を表明していないからである。
とりわけ貴殿には対アメリカ外交において、どうしても許すことの出来ない罪状がある。
この度、議員引退の時を迎えるにあたり、貴殿に対し、以下の三点について質問状を送呈する。
浮世のしがらみやら政治的配慮やらを一切排除した、芯からの貴殿の本音をお聞かせ願いたい。
一 先のイラクへの侵略攻撃にあたり、その大義名分とされたイラク共和国による
「大量破壊兵器の所蔵」なる情報が全くの事実無根であったこと、
しかも当のアメリカ政府自身がその過ちを認めているにも拘らず、
日本政府だけが未だその過ちを認めていないことをどう思うか。
我々は再三現地に赴き「大量破壊兵器は存在しない」と確認し、
イラク侵略以前にマスメディアや様々な回路を通じ日本政府にも進言をしていた。
しかしながら、結果はアメリカの侵略をあと押しすることになった。
従ってアメリカ発のウソの情報に踊らされ、
むざむざと日本国をそのような大義なき侵略へ突き動かしてしまった自身の責任を今どう考えているのか。
一 偽の“大義”でイラクが侵略された後、
アメリカの要請に基づき日本国自衛隊がサマーワ現地へと支援活動に送る政策を貴殿が取った。
だが貴殿は、他国の元首や首相と異なり、自らイラクへ赴かず、
自衛隊諸士へ直接激励と労いの言葉をかけるという最高指揮官として当然の責務を、ついに最後まで果たすことはなかった。
その無責任性と卑劣さとを貴殿は自覚しているのか。
あるいは素直に「戦地に赴くのは恐ろしかった」と自らの臆病さを認めているのか。
一 セーフティーネット無き社会構造改革により、多くの若者たちがまともな職にも就けず、
ニート・フリーター・プレカリアート・ワーキングプアなどと呼ばれる下層民に転落してしまったことを、貴殿はどう考えているのか。
彼らの人生に対する責任を、貴殿は何も感じてはいないのか。
あるいはそれこそ『自己責任』であるとして、いかなる良心の呵責も感じないのか。
それが本当に、貴殿の本心であるのか。
以上、誠意ある回答を頂きたい。
百四年前、日本海海戦に於いてロシアのバルチック艦隊を破った日
平成二十一年五月二十七日
日本民族派団体 一水会
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