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レコンキスタ
令和三年11月号(510号) 好評発売中!


令和三年 三島由紀夫・森田必勝両烈士追悼恢弘祭

日時:令和3年11月24日(水)18時開場/18時半開式

場所:新宿区立角筈区民ホール 三階
アクセス

第一部:三島由紀夫・森田必勝両烈士追悼恢弘祭

第二部:特別記念講演

講師: 田母神 俊雄 先生 
    (第29第航空幕僚長)

演題:「米中に気兼ねせず日本派の政治勢力の躍進を」

玉串料:一般2,000円/学生1,500円

完 全 予 約 制

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弊会と友好関係を維持する駐日セルビア共和国大使館 アレクサンドラ・コヴァチュ大使より、クロアチアでのセルビア人に対する集団的迫害行為に対する重要なアピールが届きました。ここに、全文を掲載いたします。

忘れ去られたクロアチアでのセルビア人に対する集団的迫害行為

はじめに
日本において8月は広島と長崎への原爆投下で犠牲になった無実の人々のひどい苦しみを思い起こす月です。悲劇的な記憶を呼び起こし、平和を訴える年は、今年で76年目を数えます。 一方でセルビアにおいて8月はクロアチアによる軍事作戦「嵐」におけるセルビア人のひどい苦しみを記憶する月でもあります。日本での悲劇からちょうど半世紀後に起こったもので、被害地域の人口統計を完全に変えるものでした。

近頃、EUレベルで“スレブレニツァの虐殺”に関するありとあらゆる広報活動が行われており、かつてユーゴスラヴィア社会主義連邦共和国の構成していた国々が挑発的で攻撃的な態度を強めています。これらはすべてEU加盟の道を進むセルビアの立場を悪化、複雑化させることを目的としています。とりわけクロアチアの姿勢は際立っており、セルビアのEU加盟の追加条件としてスレブレニツァの虐殺の宣言を採択することを要求しています。非常に不適切な状況の中でクロアチアの外観を形成しているのは、20世紀にセルビア人に対する最大級の犯罪を犯し、旧ユーゴスラヴィアの中で唯一のナチス傀儡国家として存在していたという事実です。クロアチアはヤセノヴァツ強制収容所を建設し、ここで数十万人のセルビア人を拷問し、殺害しました。

「嵐作戦」とは
1995年に行われた「嵐作戦」はクロアチアのセルビア人に対する特殊な犯罪として扱われ、クロアチア軍はわずか4日間で約25万人のセルビア人を武力で追放し、そのうち約2000人を殺害、失踪に追いやる結果となりました。1万3000の建物、2万5000の家屋、920の記念碑、181の墓地、96の美術館、78の教会が破壊行為に遭いました。セルビア人は苦しみと迫害により、何世紀にもわたって住んでいたクロアチアの領土を追われ、セルビア人の数は3分の2まで減少しました。それは今日でも変わっていません。セルビアでは当時から8月4日は「嵐作戦」によるセルビア人犠牲者のための記念日を迎え、8月5日はセルビア人犠牲者とクロアチアからの追放者を追悼、記憶する日として制定されています。これらの犠牲者に敬意を表して、犯罪は許されなければならないというメッセージを送る一方で、セルビアは犠牲者を尊重しているので、忘れることはできず、決して忘れてはいけないものだと考えています。

セルビアは南東ヨーロッパ地域の永続的な平和と発展に向けて全力を挙げて取り組んでおり、この日を憎悪、紛争、復讐という言葉によって記憶に留めるつもりはありません。セルビアは将来、クロアチアと最良の関係を構築することを望んでいますが、この犯罪を軍事的勝利と国民の祝日として扱い、EU加盟国としての立場を利用して、セルビアのヨーロッパの道を条件付きで提示し複雑化するクロアチアにはセルビアと同様の姿勢を見出すことはできません。

1990年代の犠牲と追放を思い起こす時、20世紀の第一次世界大戦と第二次世界大戦における大きな犠牲も思い出されます。第一次世界大戦は1914年から1918年まで続きましたが、セルビアは日本と同じ連合国に属し、戦勝国だったにもかかわらず、自由を勝ち取るために大きな代償を払うことになりました。当時のセルビアの全人口の3割にあたる110万人〜130万人が戦争で命を失い、男性は3分の2(約6割)が亡くなりました。第二次世界大戦でも甚大な被害を受け、1941年10月20日、21日の2日間、クラグイェヴァツ市ではドイツ兵によるセルビア市民に対する虐殺が行なわれ、約1000人の罪のない一般市民が殺害されました。犠牲者の中にはクラグイェヴァツ第一高等学校の先生や生徒もいました。

これらのことを念頭に置いて、世界的にジェノサイドに対する非難が提唱される中、第二次世界大戦中のクロアチア独立国のセルビア人に対する虐殺について誰も言及しないことは大きな懸念であり、理解しがたいものであり、看過できません。ヤセノヴァツ強制収容所に関する巨大な物語が無視されていることと同期しています。

ヤセノヴァツを無視することを受け入れることができないのと同じように、20世紀の終わりにセルビア人に対する犯罪が第二次世界大戦で犯された犯罪とは別に扱われることを受け入れることはできません。過去にない規模で行われた犯罪に対してEUは明確な反省を表明することなく、旧ユーゴスラヴィアの領土で最大の犯罪と民族浄化を犯した国家をその地位に受け入れることは前例のないことだと私たちは考えます。セルビアは、適切な方法で、セルビアの犠牲者に対して敬意が示され、多くの民間人(子供、女性、高齢者)を含む同胞の墓が破壊されないことを期待しています。

犠牲者への追悼と国際正義を追及していきたい
残念ながら、国際関係において長い間正義が存在せず、偽善と二重基準こそが今日普及している共通の原則です。「嵐作戦」の犯罪的側面は国際社会、特に西側諸国で体系的に無視されています。 その意味では、セルビア人に対する民族浄化であった「嵐作戦」の記念祝賀行事に国際社会や外交団の代表が参加することは、セルビアにとって到底理解に苦しむものです。 西側諸国のそのような無責任な態度の結果として、クロアチアのセルビア人は依然として二級市民として扱われています。彼らは言語、文化、経済発展および尊厳のある生活への権利を否定されています。

以上のことから、セルビアの20世紀はセルビア人の苦しみを象徴する時代として記憶されながらも、セルビア人は自由の思想を放棄せず、自由を追求することを決してやめることはありませんでした。 セルビアは犠牲者を決して忘れることはありません。セルビアは現在も、そして未来においてもかつて敵国だった国々との協力を惜しみません。戦った国々と協力して現在と未来を見据えています。なぜなら苦難の時代を歩んできたセルビアこそが、世界の平和構築と維持に一層貢献できると信じているからです。 この道のりで、セルビアは自分たちの苦しみの重さと重要性をよく理解している日本と日本人の友情を頼りにしています。

2021年8月4日
駐日セルビア共和国大使
アレクサンドラ・コヴァチュ